今月の家電リサイクル語録
「九州メタル産業(株)
森山社長の言葉 」

九州メタル産業(株)
代表取締役社長 森山 義洋 様
10年先を見据えた「人材育成」
2024年4月、西日本鉄道株式会社(西鉄)から当社の社長に着任しました。
実はその10年前にも九州メタル産業の工場長として赴任してきて、
初めて家電リサイクルに携わったのですが、
業界としてオープンであることに非常に驚きました。
様々な企業様から施設見学の依頼をいただいたり、
逆に当社も他社様の施設を見せていただいたりしたことがあり、
相互に情報を交換しつつ、切磋琢磨できる業界であると感じています。
現在、課題に感じているのが人材の確保と育成です。
北九州地区は自動車メーカーをはじめ、大手企業の工場が数多くあり、
少子化も相まって、人材採用が年々難しくなっています。
こうした状況を踏まえ、いくつかの取組みを進めています。
一つは、ほぼ手解体で行っている洗濯機のリサイクルにおいて、
機械破砕の割合を高めることを計画しています。
労働環境を改善して職場としての安全性や魅力を高めることと、
限られた人員体制での業務の効率化が狙いです。
また、20代から30代の若手社員と
膝を突き合わせて話をする「社長対話」を行っています。
新しく赴任してきた社長がどのような考えを持っているのか、
それが分からなければ社員は不安になり、離職につながりかねない。
そんな思いから毎月1回、4名ほどの社員と語り合っています。
人材育成という面では、
家電リサイクルに関する知識もあるコンサルタントを外部から招き、
課長職を対象に月2回、研修を行っています。
10年先を見据えて、どのような会社にしていくべきか、
これからの当社を担う存在として大きく成長し、
「現場力」を高めていってもらいたいと考えています。
その他にも「外国人技能実習制度」を活用しており、
ミャンマーから来た20代前半の若者2人が働いています。
日本語も上手ですし、勤勉で手作業も早い。
今後もこういった制度を人材確保の方策の一つとして
活用していきたいと思います。
当社は家電リサイクルという社会課題にしっかり取り組んでいるのですが、
リサイクルプラント自体が世の中であまり評価されていない気がします。
これは非常に残念なことです。
今後はもっと評価されるよう努力するとともに、
対外的にもアピールしていきたいと考えています。
その「高評価」が人材の確保につながっていけば、よりうれしく思います。


