今月の家電リサイクル語録
「東芝環境ソリューション(株)
吉田社長 」

東芝環境ソリューション(株)
取締役社長 吉田 久律 様
多様なアプローチで安全管理を徹底
当社は「リユース・リサイクル」
「環境再生エンジニアリング」「環境マネジメント」
という3つの領域において事業を展開しています。
この「リユース・リサイクル」の領域で行っている
家電リサイクル事業において、
特に重要視しているのが安全管理です。
社員の控室など人が集まる場所には除菌装置を設置していることに加え、
フォークリフトにスポットエアコンを取り付けたり、
工場内に暑さ指数(WBGT)測定器と情報看板を設置したりするといった、
新型コロナ感染症や熱中症への対策を講じています。
また、安全に業務が行えているか確認するために、
敷地内に84台の監視カメラを設置しているほか、
ドライブレコーダーを搭載したフォークリフトもあります。
ドライブレコーダーの録画データについては、
運転内容をAI分析する会社の協力を得ながら、
危険な運転をしていないかどうかを評価し、
その結果を社員にフィードバックすることで安全運転の向上に努めています。
こうした安全面に対する社員教育の一環として実施しているのが、
動画視聴による研修です。
熱中症対策の重要性やフォークリフトの安全運行など、
労働安全衛生に関するeラーニング動画コンテンツを
視聴するといった研修内容で、
しっかり知識を身に付けて実践できるように、
視聴後は理解度テストに合格しなければならない、
というルールを設けています。
若手社員を育てる役割を担う30代や40代の社員が少ない状況にあることから、
この動画視聴による研修は、
効率的な人材育成の手段であると感じています。
人材の採用・育成は少子高齢化が進む昨今において、
多くの企業で重要な課題となっているかと思うのですが、
これは当社も例外ではありません。
昨年は洗濯機の解体ラインの機械化を推し進め、
人材確保につながる労働環境の向上、
そして人手不足に対する省人化を図りました。
工場設備の充実を図るという側面においては、
家電リサイクル法の本格施行から30年目となる2030年に向けて、
冷蔵庫の解体ラインへ新しい破砕機を導入することを検討しています。
当社における家電4品目の年間処理台数は約80万台、
再資源化率は90%を超えています。
「家電リサイクルはサーキュラーエコノミーの先頭を走る事業である」
と自負できるよう、今後もさらなる努力を続けてまいります。


