更新日:2025.10.01

今月の家電リサイクル語録
「(株)フューチャー・エコロジー   辻社長 

(株)フューチャー・エコロジー
代表取締役社長  
辻 敏光 様

3600日以上、無事故・無災害を継続


他業界でキャリアを重ねてきた私ですが、
縁あって家電リサイクル事業に携わるようになり、
手探りの状態が10年ほど続きました。

現在、事業運営上で特に重要視しているのが
コンプライアンスの遵守、そして安全操業です。
工場内における作業場所ごとの事故リスクを“見える化”したハザードマップ、
安全作業に対する注意喚起の掲示物、安全に関する講習会への参加など、
事故を防ぐ環境づくりと意識の醸成により、
無事故・無災害を3600日以上、長期間にわたって継続しています。

家電リサイクル業界を取り巻く環境においては、
資源有効利用促進法が改正されるなど、
家電リサイクルプラントが果たす役割の重要性は高まり、
廃家電の処理方法においても一層の緻密さが求められていると感じています。
家電4品目のうちテレビとエアコンを受け入れ、
手解体が中心となっている当社では、
その工程においては作業にあたる“人”に頼っているというのが実情です。
いかに設備等の技術的な側面で人手不足をカバーしていくか、
ということも考えなくてはなりませんが、
投資に見合った処理台数を確保しなければ、
収支的には合わなくなってしまいます。
その部分をどう折り合いをつけていくかが課題といえます。

そうした課題に向き合いながら事業を継続していくにあたり、
人材の確保・育成にも注力しています。
具体的には、グループの中核企業であるビックカメラの
「ポストチャレンジ制度」という仕組みを活用。
グループ内において新しい仕事に挑戦したいという人材を採用し、
幹部社員の後継者という形で育てています。
これと併せて、スリランカとネパール出身の外国人も雇用しているのですが、
日本語を流暢に話しますし、感心するほど勤勉です。
特に優秀な人材は派遣社員ではなく、正社員として働いてもらっています。

サーキュラーエコノミーの実現を国家戦略として位置づけられた現在、
今後ますます循環経済への移行を推し進める社会へと
変化していくことが予想されます。
家電メーカー様をはじめ、関連企業の皆様と協力しながら、
循環型社会の構築そして地球環境の保全に貢献していきたいと考えています。

※2025年8月末時点で3653日