今月の家電リサイクル語録
「東京鉄鋼株式会社
佐々木本部長の言葉 」
東京鉄鋼株式会社
上席執行役員 環境リサイクル本部長 佐々木 文雄 様
都市鉱山開発を通して社会的貢献を追求
鉄鋼事業と環境リサイクル事業を展開する当社において、
鉄鋼製品の生産原料となる鉄の安定回収を見込み、
2001年に家電リサイクル事業を開始しました。
破砕で発生した残渣類は、
2005年に操業を開始した廃プラスチック炭化炉施設でカーボン化するなど、
一つの工場で廃家電の解体から産廃の処理まで行う
リサイクルプラントとなっています。
廃家電の破砕については、
製鉄工場に併設された廃自動車用のカーシュレッダーを
長らく使用していましたが、
2020年に廃家電専用の破砕機を導入し、
冷蔵庫と洗濯機の破砕選別ラインを新設。
これにより、処理量の増産と選別精度の向上を図ることができました。
以前から「鉄はリサイクルするもの」という認識でいたため、
鉄資源が含まれる家電のリサイクルについても、
「新たな事業分野に参入する」といった特別な意識はありませんでした。
事業化から約25年、改めてこれまでを振り返ると、
2010年からの数年間、多忙な時期を過ごしたことが強く印象に残っています。
具体的には、地デジ化に伴うブラウン管テレビの入荷量増加、
そして東日本大震災に起因する廃家電の処理対応です。
地デジ化によって持ち込まれるテレビが大幅に増えた際には、
3交代制で処理対応にあたりました。
そうした経験を経て現在に至る家電リサイクル事業ですが、
北東北地域における廃家電4品目の引取台数は、
2023年度の28万台をピークに年々減少しているという状況です。
人口および世帯数の減少により、
今後さらに廃家電の入荷量が減ることが危惧されるなか、
いかにして廃家電の処理効率とリサイクル率を高めていくかが
課題となっています。
その一方で、東北地区では夏の気温上昇を背景に近年、
エアコンの普及率が高まってきており、
当社への入荷量も増加傾向にあります。
こうした変化をプラスの材料として前向きに捉え、
リサイクル率の向上に努めてまいります。
家電リサイクルは今の社会において必要不可欠な仕組みです。
この地域でリサイクルを手掛ける企業として、
消費者の方に家電リサイクルについてもっと知っていただき、
興味を持ってもらうことがリサイクル社会を創造するうえで重要であると考え、
小学生や地域の方を対象とした工場見学を行っています。
今後もこうした取組みを継続するとともに、
リサイクル率向上による都市鉱山開発に関わる企業としての
社会的貢献を追求していきたいと考えています。